2012年10月15日月曜日

次回の学習会は10月19日(金曜日)です

 10月10日に催された現代社会研究会(現社研)の学習会に参加された会員の皆さん、お疲れ様でした。今回は他大学からの見学者があり、より充実した中味のある討論ができたのではないでしょうか。今回のテーマは「安楽死」でした。以下、当日の学習会の模様を簡単に触れます。

当日の報告では、「安楽死問題を考えるセミナー」と題する「架空」ディスカッションを作り上げることによって、「安楽死問題」を多方面から照らし出す試みがおこなわれました。ここで、「架空」ディスカッションとは、自由主義者・生命倫理学者・法学者・哲学者・財務官僚・歴史学者・若医者・老医者・論理学者・保守主義者・政治学者などなど、多彩な顔ぶれで構成され、各方面の立場から見た場合に「安楽死問題」がどのような論理的帰結となるのかを、あぶり出していくものでした。このような試みは興味深く、そして成功していたと、わたしは考えます。

そして、この報告を受けて、様々なことが議論されました。たとえば、現社研の今年の秋合宿でも議論となりましたが、安楽死と尊厳死の違いについても、あらためて取り上げられました。すなわち、安楽死(euthanasia)という言葉が、「不治」かつ「末期」で「耐え難い苦痛」を伴う疾患の患者の求めに応じ、医師などが積極的に患者を死に至らしめることを指しますが、他方で尊厳死という言葉が、消極的安楽死に近い意味で使用され、「人間としての尊厳」を守るために激痛の拒否、思考や判断を失っての人工生命維持装置の拒否といった「無意味な延命治療をしないで死に至る」というニュアンスを含んでいると考えられます。

しかしながら、「安楽死の定義はない」(保阪正康)と言われるように、安楽死と尊厳死との間に明確な線引きは難しいようです。そのことは、安楽死は問題だが、尊厳死ならば積極的に認めていこうという流れにも大きな影を落としているのではないでしょうか。周知のように、安楽死肯定論を展開していた太田典礼らが率いる日本安楽死協会は1978年(昭和53年)に日本尊厳死協会に改称しましたが、「death with dignity」の訳語として、プラスイメージを含む日本語である「尊厳()」という言葉を使うことが、事態を正確に言い当てているかどうか、議論もあるでしょう。それはまた、「尊厳死」というラベリングによって、個人の死生観が悪用されるなど、一人歩きをしていく危険性もあることを意味しています。暗に自殺の奨励となり、安楽死が安楽「殺」となるような事態を懸念するわけです。このような消極的安楽死の正当化の過程において、「患者の意思尊重」の名目のもとに、逆説的ですが、「当事者の不在」という問題が起きていないか、その検証が必要だという意見も出されました。
 
さらに当日は、この種の議論で必ず言及される、オランダの安楽死法の事例についても、合意形成に問題はなかったか、話し合われました。世界においても日本においても、はたして、ナチス・ドイツに象徴されるような、優生学的な思考が悪い意味で受け継がれてしまってはいないかとの疑念が出されました。その点に関連して、(人工妊娠)中絶の是非にまで議論は及びました。日本でも中絶をめぐる法律は、戦時中の「国民優生法(断種法)」(1940年施行)が戦後直後の「優生保護法」(1948年施行)に変わり、近年の「母体保護法」(1996年施行)へと至りましたが、この動きの背景には、「安楽死」問題と同様に、優生学的な思考があったのではないかとの疑念も出されました。出生前診断の技術精度の高度化とも絡み、「母親の自己決定権」はどこまで正当化できるのかという問題が発生しています(同時に中絶は父親である男性にとっても考えるべき問題であるでしょう)。その議論は「自己決定権」は「死」にまで適用できるのかどうか、という問題と結びついていると思います。悩ましい問題だけに今後も議論していきたいです。

「安楽死問題」は、現社研における今年の駒場祭の公開発表のテーマでもありますので、引き続き取り組んでいきましょう。

さて、次回日程(駒場祭に向けた学習会)のお知らせです。学習会のテーマは、前回の学習会に引き続き、「安楽死問題」です。先述のとおり、当サークルの駒場祭企画のテーマでもあります。駒場祭まで時間が迫ってきています。皆様の奮ってのご参加をよろしくお願いします。

【次回の学習会】

〇日時:10月19日(金曜日)18:30~

〇場所:キャンパスプラザB312(部室)

〇テーマ:安楽死問題

〇参加費:無料

 
なお、次々回の日程等も決まりましたので、あわせてお知らせいたします(以下は次回〔10月19日〕の日程ではありませんので、ご注意ください。)

【次々回の学習会】

〇日時:10月22日(月曜日)18:30〜

〇場所:キャンパスプラザB312

〇テーマ:安楽死問題

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 新入会員を募集しております。一年生の方や、初めてこのブログを読んで関心を持った方など、ご自由にご参加ください。当サークルの日頃の活動の雰囲気を知りたいという方の飛び入り参加も大歓迎です。事前の登録等も必要ありません。途中入退出も自由です。お気軽に、部室にお越しください。なお、部室の場所がわからない場合には現社研のホームページ上にある連絡先にメールをしていただきますよう、お願いします。

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【文責:飯島】

2012年10月6日土曜日

次回の学習会は10月10日(水曜日)です。

  9月25日から26日まで催された、一泊二日の現代社会研究会の秋合宿に参加された会員の皆さん、お疲れ様でした。今年の秋合宿は一泊二日の日程でしたが、会外の他大学の学生の方も今回参加してくれるなど、とても充実したものになったかと思います。

秋合宿の第一日目は「安楽死(そして尊厳死)」をテーマに、読書会(使用テキストは保阪正康著『安楽死と尊厳死 ――医療の中の生と死』講談社現代新書)と学習会(課題テキストを設けない自由形式の報告会)とを行いました。第二日目は「(日本の)貧困問題」をテーマに、読書会(使用テキストは阿部彩著『子どもの貧困 ――日本の不公平を考える』岩波新書)と学習会(課題テキストを設けない自由形式の報告会)とを行いました。

秋合宿の第一日目の「安楽死」をテーマとした学習会では、「死の自己決定権は認められるか?」というお題をもとに、参加者が「賛成・反対」の2チームにわかれて、ディベートを行いました。ディベートの結果は僅差で「賛成」チームが勝ちましたが、白熱したやり取りができたのは大きな収穫です。

誰でもいずれは死に直面します。あくまで本人の意思を尊重すべきとの意見に賛同する方も多いかと思いますが、医療の急激な進歩のなかで、意思の尊重をどこまで貫くことができるのか、難しい問題です。また、「本人の意思尊重」と並んで「苦痛からの解放」も大きな争点になるでしょう。さらに、「死」とは「心臓死」をもって判断すべきなのか、「脳死」をもって判断するべきなのか。「東洋的死生観」までもが絡むとされるだけに、十分な議論が尽くされているとは言い難いのが、日本の現状ではないでしょうか。

しかし、日本では2009年に臓器移植法改定によって脳死は一律に人の死とされるというように、法律上では決められてしまっています。その点からも、非自発的安楽死が強制的に、もしくは周りからのプレッシャーにより、高齢者や末期症状の患者に対して行なわれるのではないかとの懸念も報告者からなされました。
 
「安楽死・尊厳死」は、わが現代社会研究会における今年の駒場祭の公開発表のテーマでもありますので、引き続き取り組んでいきましょう。
 

なお、秋合宿第二日目の読書会と学習会は「(日本の)貧困問題」でしたが、その模様は、後日当ブログにて紹介いたします。

さて、次回日程(駒場祭に向けた学習会)のお知らせです。学習会のテーマは、秋合宿に続いて、「安楽死」です。先述のとおり、当サークルの駒場祭企画のテーマでもあります。駒場祭まで時間が迫ってきています。皆様の奮ってのご参加をよろしくお願いします。
 
〇日時:10月10日()18:30~
〇場所:キャンパスプラザB312(部室)
〇学習会のテーマ:安楽死について
〇参加費:無料

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 新入会員を募集しております。一年生の方や、初めてこのブログを読んで関心を持った方など、ご自由にご参加ください。当サークルの日頃の活動の雰囲気を知りたいという方の飛び入り参加も大歓迎です。事前の登録等も必要ありません。途中入退出も自由です。お気軽に、部室にお越しください。なお、部室の場所がわからない場合には現社研のホームページ上にある連絡先にメールをしていただきますよう、お願いします。

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【文責:飯島】

2012年8月1日水曜日

次回の学習会は8月3日(金曜日)13時からです。


現社研のブログ担当の飯島です。プログの更新をサボっていました。直前の告知となり、申し訳ありません!

次回の学習会は明後日の8月3日(金曜日)の13時からです。学習会の終了後には、サークルミーティング、そして前期納会をおこないます。何卒、ご参集のほどよろしくお願いいたします。

日程:8月3日(金曜日)13:00~

場所:キャンパスプラザB312(部室)

内容:
(1)学習会「核と平和をめぐって」(13時〜)
(2)サークルミーティング(学習会終了後から)
→主な議題は、駒場祭企画についてです。今年の駒場祭ではどんな企画を行いたいか、それぞれアイディアを考えてきて下さい。
(3)前期納会(夕方頃から)

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なお、現社研では、新入会員を募集しております。ホームページをご覧になって興味をお持ちになりましたら、ホームページ上に掲載の「連絡先」へお気軽にご連絡ください。
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(文責:飯島)

2012年7月2日月曜日

次回の学習会は7月3日(火曜日)です【再告知】


東大現代社会研究会(現社研)の皆さん、お疲れ様です。次回の学習会について再告知します。以下が詳細です。なお、以前の告知からの内容の変更はありません。

今回の学習会は、報告者から報告をした上で、皆で議論する予定です。そのため、参加者はあらかじめ指定された文献を事前に読んでくる必要はありません。奮っての参加をお願いします。


テーマ:「違法ダウンロード」の罰則化について

日時:7月3日()18:30〜
※先週の学習会とは異なり、火曜日になりますのでご注意ください。

場所:キャンパスプラザB312
(現社研の部室 キャンパスプラザB棟3階)

〇参加費:無料

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 新入会員を募集しております。一年生の方や、初めてこのブログを読んで関心を持った方など、ご自由にご参加ください。当サークルの日頃の活動の雰囲気を知りたいという方の飛び入り参加も大歓迎です。事前の登録等も必要ありません。途中入退出も自由です。お気軽に、部室にお越しください。なお、部室の場所がわからない場合には現社研のホームページ上にある連絡先にメールをしていただきますよう、お願いします。

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【文責 飯島】

6月20日の学習会はお疲れ様でした


東大現代社会研究会(現社研)の皆さん、6月20日の学習会はお疲れ様でした。テーマは「消費税について検証する」でしたが、報告者は大量の新聞記事のフォローなど大変だったと思います。お疲れ様でした。学習会から2週間ほど経過しましたが、以下で、報告者のレジュメを参考に簡単なまとめをします。また、当ブログへのアップが遅くなったことを陳謝します。

報告は、まず世界における付加価値税の歴史を繙き、日本における消費税導入(1989年)はなにをモデルにしたのかを確認しました。そして、仕入れ税額控除とはなにか、消費者の納税義務者は誰なのか、消費税の価格転嫁の実態はどうなっているのか、など日本の消費税の仕組みを勉強しました。これに関連して、事業者にとっての消費税の影響をめぐって、「益税」「損税」の発生、免税点引き下げ(2004年)による小規模事業者への影響、免税事業者の仕入れ時における消費税負担の問題などにも、報告者は目を配りました。総じて、低所得者(消費者)だけでなく、消費税の納税義務者である中小の事業者にとっても大企業と比して不利となる、消費税のカラクリを明らかにしようと報告者は試みました。

さらに、病院などの医療施設や介護施設などでは制度上、価格に消費税を転嫁できず、自己負担を余儀なくされる問題を取り上げました。つまり、患者が支う「診療報酬」に基づいて計算するので、病院が勝手に値上げできないにもかかわらず、病院で使うガーゼや注射器などの医療品、医療機器を病院側が買う時には消費税がかかってしまうのです。

また、輸出企業(大企業)にとっては、消費税が事実上の「補助金」機能を果たしてしまう問題も取り上げました。つまり、大企業が輸出企業の場合、外国である輸出先から消費税を受け取ることができないため、政府は輸出企業に対して、部品などの仕入れ時に支払った消費税を還付(払い戻し)する制度をつくっています。しかし、輸出企業は下請企業から部品などを仕入れるとき、元請けと下請けとの間の力関係から、その下請企業に対して消費税分を支払わない場合が多々ある。にもかかわらず、消費税分を形式上支払ったものとみなされ、輸出企業は政府から還付を受けとっているのです。事実上の輸出「補助金」として機能しているのです。

その他、消費税のもたらす諸問題として以下が挙げられます。(1)所得が上昇するにつれて負担額の割合が低下するという逆進性の性格の強い消費税は、低所得者に重く、所得の上昇に伴って負担額の割合が低下してしまいます。(2)消費税は、国税のあらゆる税目の中で、最も滞納が多い税金です。(3)消費税は正規雇用から派遣雇用に切り替えると合法的に消費税が節税できる仕組みのため、経営者は雇用形態を正規から派遣へと切り替えるインセンティブが働いてしまいます。(4)消費税増税が景気にもたらす影響が大きい、などです。

消費税増税法案成立にむけて、与党である民主党と野党である自民・公明両党との間で修正協議がおこなわれています(6月20日現在)。政府案では2014年4月から税率を8%に、2015年10月から税率を10%に引き上げるとしていますが、8%段階では簡素な給付措置か軽減税率を、10%段階では給付付き税額控除か軽減税率を検討しています。これによって、食料品、衣料品や医療品など生活必需品に限り税率を特別に低く抑える措置をおこなおうことも検討されています。また、「景気条項」については増税の条件ではなく努力目標に、所得税・法人税の最高税率の引き上げは先送りとなり、高所得者の基礎年金の最大で半分減税は法案から削除されました。今後、与野党間でそのような修正がなされるのか、国会情勢を引き続き注目していきたいですね。

巷で「消費税増税は本当に必要なのか」と問えば、「ギリシャの二の舞になってもよいのか」「社会保障のために必要だ」という返事が必ず返ってくるのではないでしょうか。しかし、税収不足が年40〜50兆円であるのに対して、消費税率5%アップによる増収が単純計算で年12兆円。焼け石に水の感は否めません。税収(歳入)が少ないから消費税を増税するという姿勢は安直すぎです。税金は政府のためにあるのではなく、あくまで税金を払っている、その社会に住む人々のためにあります。「税制を見ればその国の姿がわかる」とも言われるように、税制は人々の生活や意識そのものを表現しています。

また、増税の中味が消費税だけである点にも違和感を覚えます。つまり、所得税・住民税・法人税・相続税など他の税制とのバランスはどうあるべきなのかという点にまで視野にいれて論じなければ、本当の意味でこれからの日本の税制を語ったことにはなりません。忘れてはならないのは、われわれ主権者は税金を支払うことによって、「われわれはどんな社会で生活していきたいか」ということに関する意思表示をしていることです。たしかに、野田政権は「税と社会保障の一体改革」を謳っていますが、増税論議のみが盛んで、社会保障の議論が手薄になっている印象は否めません。

いずれにせよ、「消費税増税は仕方がない」と思考停止をして無批判に受け入れるのではなく、「われわれはどんな社会に住みたいのか」という主体的な問いを持ちつつ、今回の消費税増税法案の動向を注視して、あるべき税制やあるべき社会を模索していく姿勢が求められているのではないでしょうか。現社研として今後とも考えていきたいテーマですね。


【文責:飯島】

2012年6月28日木曜日

次回の学習会は7月3日(火曜日)です。


東大現代社会研究会(現社研)の皆さん、6月27日の読書会はお疲れ様でした。テキストは小松美彦氏(東京海洋大学教授)の『脳死・臓器移植の本当の話』でしたが、いかがだったでしょうか?報告者の方、お疲れ様でした。

さて、次回は「『違法ダウンロード』の罰則化について」というテーマで学習会を行います。

ご承知のように、6月20日、改正著作権法が国会で成立しました。この改正によって、インターネットの動画投稿サイトや掲示板、ファイル交換ソフトなどに掲載されている音楽や映画などのファイルを、「海賊版」と知りながら音楽や動画をインターネットからダウンロードする行為に「2年以下の懲役、または200万円以下の罰金」を科すことができるようになったのです。従来までは違法動画を配信した人だけに罰則が課せられていましたが、今回の改正によって、違法動画などのコンテンツをダウンロードした人に対しても罰則が課せられることとなりました。

改正著作権法は、6月15日に議員立法として法案が国会に提出され、「税と社会保障の一体改革」の陰で、20日に開かれた参議院本会議で改正著作権法が可決・成立してしまいました。まさに、僅か5日間でスピード成立だったのです(今年の10月1日から施行)。

「無料で音質のいい音楽が手に入るので、CDを買うのがばからしくなった」との声が巷から聞かれる今日この頃ですが、今回の法律改正の背景には、海賊版のファイルの流通が一向に減らない現状があるとされています。しかし、この事由だけによって法改正の正当化は可能なのでしょうか。捜査権の乱用や法律の恣意的な運用を危惧する意見も出てきています。私たちの生活にはもはやコンピューターは欠かせないだけに、今回の法改正が私たちの生活に及ぼす影響も大きいのではないでしょうか。 

次回の現社研の学習会が、コンピューターと私たちの暮らしとの間での望ましい関係をいかにして築くことができるのか、さらに望ましく快適なネット社会のあり様とはどのようなものなのか、などについて再考する機会となれば、と考えています。

次回の現社研の学習会は、報告者から報告をしたうえで、皆で議論する予定です。以下が詳細です。そのため、参加者はあらかじめ指定された文献を事前に読んでくる必要はありません。ただ、各人の問題意識から様々な文献を読んできて参加するならば、当学習会で得られる成果は等比級数的に増えることでしょう(笑)。奮っての参加をお願いします。

【文責 飯島】


テーマ:「違法ダウンロード」の罰則化について
日時:7月3日(火曜日)18:30〜
※先週(水曜日)とは異なり、火曜日になりますのでご注意ください。

場所:キャンパスプラザB312
※現社研の部室 キャンパスプラザB棟3階312室
※東京大学駒場キャンパス(京王井の頭線駒場東大前駅下車)

〇参加費:無料

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 新入会員を募集しております。一年生の方や、初めてこのブログを読んで関心を持った方など、ご自由にご参加ください。当サークルの日頃の活動の雰囲気を知りたいという方の飛び入り参加も大歓迎です。事前の登録等も必要ありません。途中入退出も自由です。お気軽に、部室にお越しください。なお、部室の場所がわからない場合には現社研のホームページ上にある連絡先にメールをしていただきますよう、お願いします。
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2012年6月24日日曜日

次回の読書会は6月27日水曜日です



東大現代社会研究会(現社研)の皆さん、6月20日の学習会はお疲れ様でした。テーマは「消費税について検証する」でしたが、報告者は大量の新聞記事のフォローなど大変だったと思います。お疲れ様でした。

次回は小松美彦氏『脳死・臓器移植の本当の話』をテキストに選び読書会をおこないます。以下が詳細です。「読書会」では、参加者はあらかじめ指定された文献(ここでは、『脳死・臓器移植の本当の話』)を事前に読んできたうえで、参加に臨みます。指定文献については、書店もしくは図書館で事前に入手してください。なお、当日は、報告者が要約レジュメを作成・報告し、その後に参加者みんなで議論します。ただし、諸事情により、指定文献を読むことができなかった場合にも参加はもちろん可能です。奮っての参加をよろしくお願いいたします。


テキスト:『脳死・臓器移植の本当の話』(小松美彦著、PHP新書)

日時:6月27(水)18:30~

場所:キャンパスプラザB棟3階312室

〇参加費:無料(ただし、指定文献を購入する場合には書籍代は自己負担となります)

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 4月の新入生歓迎イベントは終了しましたが、引き続き新入会員を募集しております。一年生の方や、初めてこのブログを読んで関心を持った方など、ご自由にご参加ください。当サークルの日頃の活動の雰囲気を知りたいという方の飛び入り参加も大歓迎です。事前の登録等も必要ありません。途中入退出も自由です。お気軽に、部室にお越しください。なお、部室の場所がわからない場合には現社研のホームページ上にある連絡先にメールをしていただきますよう、お願いします。

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【文責:飯島】

2012年6月17日日曜日

次回の読書会は6月20日(水曜日)です

 
  東大現代社会研究会(現社研)の皆さん、6月13日の読書会はお疲れ様でした。テキストはカール・マルクスの『賃銀・価格および利潤』でしたが、いかがだったでしょうか。当日は、他大学から二人の方が見学として飛び入り参加してくれました。そのため、一段と熱気のこもった読書会を行うことができたと思います。ご参加いただき、ありがとうございました。以下、簡単ですが、当日の報告のまとめを試みます。

マルクスは、このテキストで、古典派経済学の理論を駆使して、労働組合による賃上げ闘争やストライキを有害だと断じるウェストン氏の主張にひとつひとつ論駁しながら、労働組合の存在意義を説いています。マルクスの筆致は、ある道徳を振りかざして高みから断じる類のものではなく、あくまで論理的で合理的な帰結がどうなるのかを確かめながら展開されていることが確認できたかと思います。まさに資本主義社会の経済的運動法則を明らかにするという姿勢が貫かれています。

テキストは岩波文庫版で120ページほどの分量でしたが、とても難解でしたね。報告者は、この小冊子を完全に理解するためには、浩瀚な『資本論』の第三巻を繙く必要があるが、その第三巻を理解するには第一巻をも読む必要があると説明していました。「学問の急峻な細道をはい上がる労をいとわない者だけが、光り輝く頂上に達するチャンスを手にするのです。」(『資本論』フランス語版序文より)というマルクスの有名な言葉をあらためて噛み締める次第です。

皆さん、「労働」と「労働力」との違いや、賃上げによっても物価上昇は必ずしも起きない理由など、わかりましたでしょうか。恥ずかしながら、わたしは他人に明解に説明するだけの自信がまだありません。報告者は、第六章〔価値と労働〕から第七章〔労働力〕、第八章〔剰余価値の生産〕、第九章〔労働の価値〕などがとくに重要な箇所だと指摘していました。

ところで、マルクスは、「労働者の労働力の価値または価格は、必然的に、彼にとっては、彼の労働そのものの価格または価値のように見える」と語っているように、資本主義社会の外観を剥ぎ取って、その本質を明らかにしようと試みています。つまり、経済学の意義は、私たちの日常生活のおいて当然と思われる「常識」を覆し、その事象の本質を明らかにすることに存するという、マルクス(あるいは報告者)の定義にわたしは同感です。

なお、今回の学習会の開催にあたっては、野田民主党政権における最大の政治課題となっている「消費税増税問題」を扱いたいという意見も出されていました。しかし、「消費税の問題を検討するに際して、マルクスの『賃銀・価格および利潤』が参考になるのではないか」という意見が出て、まずこのテキストを取り扱うことにしました。そのため、当日は、消費税などの税制との関係が議論となりました。

マルクス経済学を専攻している報告者は、税をどこに課税するのかを考えるためには、商品の価値がどこから生み出されているのかを考える必要があることを強調します。つまり、商品の価値が、労働者階級が受け取る労賃に存するのか、資本家階級が搾取する剰余価値に存するのか、という議論となります。そして、アダム・スミスなどから引き継がれている、価値は労働力によって生み出されるという労働価値説の立場に立つならば、労賃に多分に課せられる逆進性の強い消費税よりも、剰余価値に課すことができる法人税のほうが望ましい、と。マルクス経済学の視点から税制のあるべき姿を考えることもユニークであり興味深いです。ただし、これには異論もあるでしょう。皆さんはいかがお考えですか。

さて、6月のお題は「国内問題」ですが、そのお題に沿ったかたちで、前述のとおり「消費税増税について検証する」というテーマで学習会を行います。消費税増税問題については、4月の新歓学習会でも扱いましたが、今回はさらに、消費税の具体的なしくみや、国会で審議中の法案の内容、法案をめぐる国会の動向、なども報告者から報告した上で、皆で議論する予定です。以下が詳細です。そのため、参加者はあらかじめ指定された文献を事前に読んでくる必要はありません。ただ、各人の問題意識から様々な文献を読んできて参加するならば、当学習会で得られる成果は等比級数的に増えることでしょう(笑)。奮っての参加をお願いします。

【文責 飯島】

 

〇テーマ「消費税増税について検証する」

日時:6月20日()18:30〜
場所:キャンパスプラザB312
(現社研の部室 キャンパスプラザB棟3階)

〇参加費:無料

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 新入会員を募集しております。一年生の方や、初めてこのブログを読んで関心を持った方など、ご自由にご参加ください。当サークルの日頃の活動の雰囲気を知りたいという方の飛び入り参加も大歓迎です。事前の登録等も必要ありません。途中入退出も自由です。お気軽に、部室にお越しください。なお、部室の場所がわからない場合には現社研のホームページ上にある連絡先にメールをしていただきますよう、お願いします。

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2012年6月11日月曜日

次回の読書会は6月13日(水曜日)です


東大現代社会研究会(現社研)の皆さん、6月6日の学習会はお疲れ様でした。テーマは「日本国内の貧困問題」でしたが、なかなか見えにくい日本の貧困問題を構造的・多面的に検証することができたかと思います。特に、報告者による手製の「貧困の因果分析図」と「貧困の波及効果分析図」は非常におもしろい試みだと思います。報告者の方、お疲れ様でした。以下で、報告者のレジュメを参考に簡単なまとめをします。

 報告は「貧困問題の現状と政策――有用性のある政策」と題して行われました。まず「貧困とは何か?」と問い、単にお金がない状態を指す「貧乏」という言葉との比較をしながら、貧困の可視化を試みました。すなわち、貧困の本質は「社会的排除」であり、最終的には「自分自身からの排除」に行き着くものです。つまり、貧困は自己責任論で括られるべき概念ではなく、構造的な性格のものであり、かつ親から子へと再生産されていくような、社会問題なのです。だから、社会(さらに国家)がその解消を試みるべきであり、自己責任では解消できない社会責任的な課題と言えるでしょう。 

そして、現代日本における貧困問題が深刻化した歴史的背景として、報告者は近年の自民党時代の施策に焦点を当てます。すなわち、①経済成長優先政策(GDP至上主義)②社会保障の切り捨てと「小さな国家」化③非正規雇用の推進(労働市場の自由化)です。この三点が複雑に絡み合って、現代日本における貧困問題をより深刻なものにしていると指摘します。つまり、これまでの日本社会は、社会関係資本の活用によって「社会的包摂」を推進するのではなく、もっぱら経済成長による富の配分によって、社会保障を代替してきたと言えるのではないでしょうか。しかしながら、近年のグローバル化による資本移動の自由化と、それに伴う産業合理化によって、60年代から70年代に存在していたとされる、厚い経済的中間層が減少・崩壊することによって、内需そのものが縮小していきました。このような高度な経済成長が困難となった現状にあって、経済成長によってもっぱら担保されてきた「社会保障」そのものが崩壊することとなり、貧困問題がより深刻なものとなったと言えるでしょう。「経済」は「社会」のなかに埋め込まれている以上、「社会」の崩壊は「経済」そのものの崩壊を意味することを、私たちは忘れてはならないでしょう。

では、貧困問題を解決する具体的な政策とは何でしょうか。報告者は有用性のある政策として二点を挙げます。まず、一点目は貧困解決のための予算増額です。社会保障費を国家予算(一般会計と特別会計をあわせた予算)の30%程度を目標に引き上げることを提案します。そして、二点目は「ディーセントワーク」( Decent work、働きがいのある人間らしい仕事)の確保です。人間らしい生活を継続的に営める人間らしい労働条件を実現していくことから貧困問題の解消し、同時に労働時間の短縮などによる内需拡大も期待できるのではないかと提案します。 

当日の議論の場では、民主党政権が提示した政策にも議論が及びました。すなわち、「子ども手当」「農家戸別所得保障制度」「高校無償化」などの、所得制限なき一律支給の政策は単なるお金のバラマキにすぎないのではないか、という異論が出されました。ただし、当日の議論の場では出ませんでしたが、たとえば「子ども手当」は「子育ては公的な営み」であり、「社会が存続するためにも金持ちも貧乏人も等しく負担すべき。誰もが社会の存続から恩恵を受けている以上、誰もがそのコストを支払うべき」という、擁護派の意見もあることを付言しておきます。

 さらに、「企業の内部留保を切り崩すべきだ」との報告者の主張に対しても議論となりました。つまり、仮に内部留保を再分配することが正しいとした場合、一体誰が企業に対して内部留保を吐き出させることができるのでしょうか。財界の代行者となりつつある現・民主党政権に、はたしてそれを期待できるのでしょうか、と(ここで、財界の存在そのものを否定しているわけではない)。そこで、民主党政権に期待できないとするならば、労働組合を中心とした労働運動に期待するしかない、との意見も出されました。たとえば、2006年のフランスにおける初期雇用契約(CPE)に対して、労働組合による大規模なデモ・ストライキによって、その導入を阻止した事例などが挙げられるでしょう。

総じて、貧困問題が行き着く先は、「相互扶助などの社会的な連帯を日々の活動のなかで意味あるものへといかに根付かせていくのか」という社会的課題となるでしょう。貧困問題は奥の深い性格のものだけに、引き続き取り組んでいきたいですね。

さて、次回はカール・マルクスの『賃銀・価格および利潤』をテキストに選び読書会をおこないます。以下が詳細です。「読書会」では、参加者はあらかじめ指定された文献(ここでは、マルクスの『賃銀・価格および利潤』)を事前に読んできたうえで、参加に臨みます。指定文献については、書店もしくは図書館で事前に入手してください。なお、当日は、報告者が要約レジュメを作成・報告し、その後に参加者みんなで議論します。ただし、諸事情により、指定文献を読むことができなかった場合にも参加はもちろん可能です。奮っての参加をよろしくお願いいたします。


〇指定文献:カール・マルクス『賃銀・価格および利潤』岩波文庫版長谷部文雄訳)など)。今回はテキストの全範囲を扱います。

日時:6月13日()18:30〜
場所:キャンパスプラザB312
(現社研の部室 キャンパスプラザB棟3階)

〇参加費:無料(ただし、指定文献を購入する場合には書籍代は自己負担となります)

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 4月の新入生歓迎イベントは終了しましたが、引き続き新入会員を募集しております。一年生の方や、初めてこのブログを読んで関心を持った方など、ご自由にご参加ください。当サークルの日頃の活動の雰囲気を知りたいという方の飛び入り参加も大歓迎です。事前の登録等も必要ありません。途中入退出も自由です。お気軽に、部室にお越しください。なお、部室の場所がわからない場合には現社研のホームページ上にある連絡先にメールをしていただきますよう、お願いします。

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【文責:飯島】

2012年6月5日火曜日

次回の学習会は6月6日(水曜日)です


東大現代社会研究会(現社研)の皆さん、6月1日の読書会はお疲れ様でした。テキストはカントの『永遠平和のために』でしたが、いかがだったでしょうか?

カントは、このテキストで、戦争に対する原理的な批判を試みているのですが、それははたして成功しているのでしょうか。執筆年は1795年で、フランス革命がちょうど現在進行形のかたちで進展している時期にあたります。それから200年強が経ちます。諸国家が共和制のもとで、対等な立場に立つことによって、永遠平和がもたらされるというカントの主張・展望は正しかったのでしょうか。一方では国際連盟や国際連合というかたちでカントの思想は結実しましたが、他方では植民地経営をめぐる帝国主義戦争や資源争奪を発端とする内戦の勃発など、カントにとって想定外の事態が現在も生じています。自由で平等な国民が戦争という無駄な行動に同意するはずがないというカントのロジックは、20世紀のヒットラーのナチズムに対するドイツ国民の熱狂的支持によって、結果として覆されてしまった感は否めません。シビリアン・コントロールでこそ国民を総動員する世界大戦が実現可能だったという逆説もあります。読書会は、このような討論を通じてカントの可能性と限界を見据えるものとなったと思います。

 さて、5月のお題は「国際関係」でしたが、6月のお題は「国内問題」となります。そのお題に沿ったかたちで、次回のテーマは「日本国内の貧困問題について」になります。以下が詳細です。学習会では、与えられたテーマ(今回は「日本国内の貧困問題について」です)に従って、報告者が様々な文献・資料を調べて、報告する形式をとります。そのため、読書会形式と異なり、参加者はあらかじめ指定された文献を事前に読んでくる必要はありません。なお、当日は報告者が報告をおこない、その後参加者みんなで議論します。奮っての参加をお願いします。


〇テーマ「日本国内の貧困問題について」

日時:6月6日()18:30〜
場所:キャンパスプラザB312
  (現社研の部室 キャンパスプラザB棟3階)

〇参加費:無料


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 新入会員を募集しております。一年生の方や、初めてこのブログを読んで関心を持った方など、ご自由にご参加ください。当サークルの日頃の活動の雰囲気を知りたいという方の飛び入り参加も大歓迎です。事前の登録等も必要ありません。途中入退出も自由です。お気軽に、部室にお越しください。なお、部室の場所がわからない場合には現社研のホームページ上にある連絡先にメールをしていただきますよう、お願いします。

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【文責:飯島】